
1962年のイタリア映画。
4人の監督によるオムニバス映画でした。
それぞれの作品にそれなりの尺があるので、
200分を超えていたようですが、
イタリア式コメディっておおらかでいいな。
飽きずに見ることができました。
色の出方も60年代のフィルムらしいノペっとした感じが好みでした。
マリオ・モニチェッリの「レンツォとルチャーナ」
高度成長期を支える若い力、なんてフレーズが頭に浮かびました。
若い新婚カップルの職場であるビスケット工場といい、
ふたりが行くダンスホール、プール、映画館、
どこまで行っても、ものすごい人だかり。
そんなに行くトコないのか疑問。
新婚さんには、まだ決まった住所が無くて、
親のアパートに居候しているので、欲求不満でキレまくり。
移動手段が3輪オート?とか、レトロで背伸びしない庶民的な作品でした。
フェデリコ・フェリーニの「アントニオ博士の誘惑」
堅物なアントニオ博士は街中で見かける、
すべての肉情的なものに果敢に挑んでゴリ押しで勝っている様子ですが、
ご自分のアパートから見える広場の巨大看板の誘惑に抗えず・・・。
フェリーニおそらくこの作品、相当楽しんで撮ったのではないかしら。
このぐらいの長さの作品がこの人の作品を楽しめる限界かも。
「水爆女優」アニタ・エクバーグがすごいことになっていましたが、
こんな怪物扱いされたからスターになれなかったのではないかと、
若干、アニタ嬢には同情します。
ルキノ・ヴィスコンティの「仕事中」
だめだめ。これ失敗作と思う。
修行中のヴィスコンティが喜劇寄りの演出を試みたと思うのだけど、
カジュアルな貴族の結婚生活、にしか見えなかった。
ロミー・シュナイダーは良かったけれど、夫役があの顔では、間男みたい。
でもってロミーも世の中ナメくさってるし。
結局ロミーがやりたがっている「仕事」って、セックスのことですか。
考えが甘い。
ヴィスコンティもうちょっと自分らしい演出をしてほしかった。
ヴィットリオ・デ・シーカの「くじ引き」
出てくる男はみんなカスみたいで、ソフィア・ローレンひとり勝ちな作品でした。
一体何をどうしたらあの肉体美が作れるのか、
とにかく肉弾戦状態。
イタリア男にとって夢の女性なんだろうな、この人って。
肉体美だけではなくて、母性のようなものも感じさせてくれる。
気持ちはわかるかも。
なんてことはない話だけれど、この人無しでは成立しなかった作品と思いました。
どれもおもしろかったけれど、
自分的にはやっぱりアニタ嬢に一票です。
この人の旬の時期があまりにも短かったので。